園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2021年 5月

のぶらはむのいえ                  園長 佐 竹 和 平 

 

 園庭のけやきの木にあるツリーハウスは、私の前の園長、鈴木伸治先生が2010年に退任される際に何か記念になるものをと考えて作った物です。ツリーハウスには名前があって「のぶらはむのいえ」と言います。今回、傷みが激しいので修繕をして頂こうと業者に依頼したのですが、けやきの木が伸び、幹が太くなり、それが柱や床を押上げたりで、特に3階部分は劣化が激しく、修繕ができずに撤去となり、2階建てとなりました。

 のぶらはむのいえには建築当初は2階への階段があり、簡単に2階に登れました。2階から3階へははしごがあって登りやすかったのです。しかし、あるとき、登りにくくした方が面白いのではと思い、階段とはしご部分を撤去したのでした。なかなか登れないので、登れた子は誇らしげにしています。ある男の子が「えんちょうせんせい、これじゃあ「のぶらはむ」じゃなくて「のぼれないはむ」だよ~」と。その子も諦めずに挑戦し続け、登れるようになりました。子どもは、ちょっと難しいことを用意してあげると喜んで挑戦します。出来るか、出来ないかではなく、まずやってみる姿があります。子どもの挑戦する姿をたくさんみることができる「のぶらはむのいえ」です。

 「のぶらはむ」の名前の由来を記しておきます。聖書には「アブラハム」という人が出てきます。神様を信じ抜いた人で、信仰の祖とも言われたりする人物です。新約聖書のマタイによる福音書の一番最初にはイエスキリストの系図というのが紹介されるのですが、その最初に出てくるのがこのアブラハムで、神様に用いられ137年を生き、多くの子孫を残したとされています。このアブラハム鈴木先生のお名前、伸治(のぶはる)を掛け合わせて、「のぶらはむ」としたのでした。

 鈴木先生は大塚平安教会の牧師でもありましたが、牧師と幼稚園の園長を2010年の4月に退任、当時、先生は70才でした。長きにわたっての教会の牧師、幼稚園の園長という使命を果たされたので、後はゆっくりと過ごされるはずでした。しかし、神様が鈴木先生をまだ用いるのでした。マレーシアにて海外駐在の日本人のための教会の牧師として半年間の赴任。横浜にある教会の牧師、その付属の幼稚園の園長を1年。また、招かれては多くの教会での日曜日の説教を担うのです。六浦にあるご自宅を教会として、今も礼拝を捧げ、説教をされているのです。そして、この度、3年間勤められた伊勢原にある幼稚園の園長をこの3月に退任されたとのお手紙をいただいたのです。     神様の命に従い、まさに聖霊の力に押しだされるように神様の福音を子どもたち、人々へ述べ伝えて来られた鈴木先生の存在とその尊いお働きが「のぶらはむのいえ」の名前で思い出されるのです。

 

のぶらはむのいえの前にて、鈴木先生ご夫妻。

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こちらは、利用開始の日のブログ

 

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