信頼感 園長 佐 竹 和 平
幼児教育に関する研修などで良く出てくる言葉に「認知能力」「非認知能力」があります。何度かこの園だよりでも紹介はさせていただいてもいますが、大切なことなので改めて記しておきます。
認知能力というのは簡単に言うと数値化できるもの。学校での試験の点数、成績などでは能力がすぐに認知、明らかにされます。もっと言ってしまえば、目に見えるものとも言えます。「できる」「できない」とか「うまい」「下手」」とか。
まあ、一般的にできないより、できる方が良いですし、下手よりもうまい方が良いですが、良くなるために大切な能力が非認知能力とされています。「思いやり」「協調性」「自制心」「自尊心」「やり抜く力」「意欲」「社交性」「勤勉性」「信頼」などのことを言います。
冬のこの時期には園庭でなわとびが行なわれています。最初から誰でもできるわけではなく、諦めずに練習するからうまく飛べるようになるのです。この諦めずに練習しようとする心が大切なのです(やり抜く力、意欲)。また、できる子ができない子に飛び方を教えたりもします(おもいやり、協調性、社交性)。なわとびができる、できないではなく、大切なのはその過程にあることがわかります。
非認知能力の「思いやり」「協調性」「自制心」「自尊心」「やり抜く力」「意欲」「社交性」「勤勉性」「信頼」どうすれば育つのでしょうか。それには乳幼児期の親や大人の関わりの中で、「人って信じて良いのだな。自分は愛されているんだな」という自分と他者に対する基本的な信頼感がベースになって徐々に「非認知」的な心の性質が積みあがっていくのだとされています。
子どもはよく「みて、みて~」と言って、自分の得意なことをやってみせてくれます。そういう一つひとつの子どもからのメッセージを疎かにしないようにすることが大切です。見てくれる人がいる信頼感です。子どもにとってこれが一番うれしいことです。子どもとの信頼感を意識して、毎日を過ごしていきましょう。