園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2023年 7月

幼稚園を造った言葉            園長 佐竹 和平

 毎日の礼拝ではその月に定められた聖書の言葉を暗唱します。これを聖句暗唱といいます。7月の聖句暗唱は旧約聖書のコヘレトの言葉「あなたの若い日にあなたの創造者を覚えよ」となっています。この聖書の言葉はドレーパー記念幼稚園の創立と大きな関係があるので紹介しておきます。

 幼稚園を創立したのは今から61年前の大塚平安教会の方たちで、その責任者が当時の牧師、乙幡和雄牧師でした。乙幡牧師は神学校を卒後し、この大塚平安教会に着任してすぐに、教会付属の幼稚園を作ることを教会の方々が望んでいることを知るのでした。しかし、本人は牧師として大塚平安教会にやってきたのであって、幼稚園をやるために来たわけではありません。幼稚園をやりたいと思わなかったので、大塚平安教会の牧師をやめようとしていた時、この「あなたの若い日にあなたの創造者を覚えよ」の聖書の言葉に心を動かされ、幼稚園設立を決意し、以後、最大限の努力を惜しまず幼稚園のために心血を注がれたのでした。
 わたしたちの創り主である神様、その御子イエスキリストが私たち一人ひとりのことを愛し、導き、励ましていてくださっているという事実を幼い魂に刻み付けると共に、その深い愛ゆえに私たち一人ひとりが互いに心を尽くして愛し合うことの喜びを、若き日より体得させたいと願うようになったからだそうです。こうして1962年に大塚平安教会付属ミス・W・ドレーパー記念幼児園が開園したのでした。

 聖書の言葉に動かされた乙幡牧師のおかげで、61年たった今でも、毎日、神様に感謝し、お友だち一人ひとりを大事にしつつ楽しい幼稚園生活をみんなで過ごすことができているのです。ありがたいことです。

 先日、私の母がこの乙幡先生と中野であって会食をしてきました。幼稚園の新園舎完成を多いに喜んでくださっており、機会があれば来園するとのことでした。いい機会を造れたらと考えています。

 今月のカリキュラムのテーマは「心ひらかれて」とあります。自分自身や周りの人々との関係を豊かにする鍵となるのが「心を開いている」ことです。心を開いていると、新たな出会いがやってきます。自分の心の中に閉じ込めていた思いや夢を表現することで、成長や発展が生まれるのです。心をひらくことは勇気も必要ですが、その先には素晴らしい出会いや学びが待っています。これはお子さんのみならず大人、保護者の方にも必要なことのようです。

心ひらかれた人生を歩んでいけるようにしましょう。