園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2023年 2月

認知能力:非認知能力           園長 佐竹 和平

 小学校では国語、算数、理科、社会などの科目があり、それぞれ学びの中で覚えることがあります。覚えたことを基に問題を解く力も求められます。このような知識や知能のことを「認知能力」といいます。テストや受験などは認知能力を確かめるために行うものです。学校はこの認知能力を高めるために勉強する場ということにもなります。

 この認知能力を高めるためにとても大切で、社会の中で自立した人間として生活していくのに求められる能力としてここ数年来、教育業界で注目されるようになってきたのが「非認知能力」です。「思いやり」「協調性」「自制心」「自尊心」「やり抜く力」「意欲」「社交性」「勤勉性」「信頼」などの能力のことを言います。幼稚園はこれらの能力、人格形成の基礎を、遊びを中心とした生活の中で身に着けていく場所であるようにと幼稚園教育要領には示されています。

 これらのことをドレーパー記念幼稚園の子どもたちにあてはめてみます。

・思いやり・・困っている子がいたら助けている子がいます
・協調性・・みんなで同じ一つのことに取り組むことが出来ます
・自制心・・今、何をやらなければならないかを自分で考えて行動しています
・自尊心・・みんなから愛されている自分に気づき、自信を持ちます
・やり抜く力・・すぐにあきらめずに最後まで頑張っている姿があります
・社交性・・元気にあいさつができます
・意欲・・次は何をしようか・・自分のやりたいことを思い描きます
・信頼・・困っていたら助けてくれる友だち、大人がいることを知っています

 ドレーパー記念幼稚園での礼拝、説教、聖書の言葉、讃美歌、お祈り、献金。これらはキリスト教主義の幼稚園なればこその学びにもなります。遊びを中心とした友だちとの関わり、保育者の丁寧な優しい声掛け、毎日の絵本の読み聞かせ、行事に向けての話し合い、製作活動や体操指導、歌唱指導など。これらのことが「非認知能力」を育むのです。

 園庭で行われる氷鬼。鬼役と逃げる役があります。逃げる役は鬼にタッチされると氷になって動けなくなります。しかし、氷になっていない逃げる役にタッチされると氷が解けてまた逃げる役に復活できます。こういう遊びを通じても非認知能力が高められるようになってもいます。幼児期、幼稚園ではこのような非認知能力を高めるための時間を大切にしたいと思います。