園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2010年 6月 一緒に喜んでください。

一緒に喜んでください。           園 長 佐 竹 和 平
 
 上を見るとけやきの木には青葉がいっぱい茂っています。下を見ると蟻が一生懸命に活動しています。全てのものを育ててくださる神様に様々な場面で感謝できるようになりたいと思います。

 6月に入り子どもたちの園生活がいよいよ豊に導かれていることにも感謝です。新入園児ばかりの年少のひよこ組さんのお部屋では4月、5月と子どもたちは、とても静かに過ごしていました。お弁当の時間もそれは、それは静かにお弁当を食べる子どもたちでした。しかし、だんだんと、お弁当の時間も騒がしくなってきました。最初の内はまだ仲良くなりきっていないこともあってか、子どもなりに遠慮もあったのでしょうが、もうみんな相手のことがわかったので、話しも弾んでいるようです。遠慮をしなくなったので、争いごとも増えて来ています。幼稚園ではそのような中に専門の保育者がいて、集団での学びを導くのです。ますます豊に導かれる子どもたちの成長が楽しみです。
 
 6月の主題聖句(キリスト教保育連盟)には「一緒に喜んでください。」(ルカによる福音書15章6節)とあります。子どもたちが歌う、さびんかの「迷子の羊」のおはなしです。100匹の羊の中から1匹の羊がいなくなってしまいました。羊飼いは必死に探しました。そして、とうとう、その羊を見つけ出したので、みんなで一緒に喜びましょうというお話です。持っていたものを失ってしまうことは悲しいですが、それが見つかったときはうれしいものです。

 子どもたちを見ていると、仲良く遊んでいたかと思うと、言い争ってけんかになったり。けんかしていたかと思うと仲良くあそんでいたりという光景を見かけます。けんかをするとお友だちとの関係が失われてしまいます。しかし、子どもはすぐに仲直りをして、元の通り、いやそれ以上に仲良くなって行きます。喜ばしい光景です。大人の社会では中々、見られないことで、子どもから多いに学ばされます。100人のお友だちがいて、その中の一人とけんかをしてしまいました。99人のお友だちが大事なように、けんかをしてしまった一人の友だちも大事なのです。99人もお友だちがいるから、1人くらいの友だちとけんかしていても良い・・というのではありません。

 けんかをしてしまうこともあります。でも、大事なのはその一人のことを大事に思い、仲直りが出来ることです。一人ひとりのことを一人ひとりが大事に思う、そんな素敵な6月にしていきましょう。