園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2022年 12月

クリスマス             園長 佐竹 和平

 幼稚園は教育基本法に基づく教育施設として位置づけられています。その教育基本法の条文の中には「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」とその目的が示されています。

 「人格の完成」」とあります。子どもたち一人ひとりが持つ個性、主体性が尊重された中で育っていくよう求められています。また「形成者」として国家や地域の民主主義的社会の担い手になるよう求められてもいます。その担い手としては心身ともに健康であるように求められてもいます。国民は教育を受ける権利があり、国は教育の目的が達成されるよう様々な手段を講じる責任を持っています。

 「形成者」という言葉は耳慣れない言葉ですが、主体性を持って、自主的に社会に関わり、創造していくという意味になるのでしょう。キリスト教的には平和で民主的なとの言葉も示されていることから、神様から与えられた賜物、授かった能力、個性を活かし、互いに愛し合いなさい、隣人愛という教えにもつながっていきそうです。

 12月、神様がイエスキリストを私たちに贈って下さったクリスマスの時です。幼稚園では全園児でページェントを演じます。上記したように幼稚園は教育施設として、その活動の一つひとつには意義があり目標があります。子どもたちはページェント、クリスマスを通じても、学び、成長していきます。イエスキリストの誕生を喜ぶべきこととして学び、神に感謝することを学ぶことの意義は、人生においてとても重要なことです。

 ページェントの始まりは乙女マリアのところに天使が現れ、神様の子どもを授かっていることを告げる場面です。突然の出来事にマリアは困惑します。しかし、マリアは「神様の御心の通りになりますように。」と天使のお告げを受け入れるのです。とても大切な場面で多いに教わることがあります。神様を信じ、神のご計画に委ねることの大切さを私たちに教えてくれているのです。

 子育てではやれること、やるべきことをやっても上手くいかないこともあります。親としては思い通りにならないと思うこともあるでしょう。そんな時は、このクリスマスでのマリアを思い出して欲しいのです。マリアの様に神を信頼し、神に委ねる勇気を。その子が神様から与えられている賜物、神様のご計画を信じて、その成長を待てる大人が周りにいたら、子どもにとってどんなにうれしいことでしょう。

 子どもたち、保護者の皆様と共にクリスマスを迎えられることに感謝です。

クリスマスおめでとうございます。