園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2022年 11月

 多様な動き             園長 佐竹 和平

 

 訳あって、今年度の運動会は例年と違った形での開催となりますが、子ども達は、当日を楽しみに準備、練習に取り組んでいます。

子ども達の運動に関しては文部科学省の幼児の運動指針としては下記が掲げられています。

  1) 多様な動きが経験できるように様々な遊びを取り入れること

  2) 楽しく体を動かす時間を確保すること

  3) 発達の特性に応じた遊びを提供すること

 子どもは身体を動かすことが好きです。疲れを知らないかのように走り回りますし、何処でもすぐに駆け出すようなことも多くあります。子どもがよく動くと言っても、単調な動きの中では全身の身体の使い方を身体が覚えていきません。幼稚園では子どもが全身を使って遊べるような環境、普段は使わない部位を動かすような遊びを取り入れるなどして、子どもの成長を導くようにしています。

 ホールで行なう忍者コーナーは一本橋では「渡る」「バランスをとる」、木の雲梯では「ぶら下がる」、高めに用意した跳び箱には「よじ登る」「ジャンプ」など様々な動き、文部科学省の定める「多様な動き」を取り入れています。

 このようなことは楽しみながらやることが大事です。「おもしろそう」「やってみたい」楽しいから何度でもやります。お部屋や園庭でも子どもたちが楽しみながら多様な動きができるよう教師が考えて日々を過ごしています。

 今は運動会に向けて各クラスでダンスに取り組んでもいます。音楽に合わせて身体を動かします。友だちと心をあわせ、リズムよく踊るようにします。また、隊形移動で動く時もあります。ダンスも子どもたちが楽しみながら多様な動きができる活動の一つです。

 年長が行なう「組み体操」はまさに多様な動きの集大成のようなもので、身につけてきた多様な動きと集団生活の中で培ってきた友だちとの関係性、信頼関係によってなされるものです。演技の中ではお互いが励ましあっている姿、「がんばれ~」「たえろ~」などの声が聞こえてきたりもします。

 幼児が身体を動かし、遊ぶことは丈夫で健康な体をつくり、体力や運動能力の基礎を培うことによって、意欲的な心や協調性、コミュニケーション能力や認知的能力につながる大切なものです。ご家庭でもそのような視点でお子さんをみていただけたらと願っています。