園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2023年 12月

クリスマスの喜び              園長 佐竹 和平

「運動会が礼拝から始まるってすごいですね」とある保護者から言われました。ドレーパー記念幼稚園では運動会に限らず多くの催しは礼拝から始まります。礼拝が出来なくとも、少なくとも祈りをもって始めるようにしています。礼拝や祈りは自分自身やみんなのことを神様に感謝し、みんなの平安を願うものです。感謝の気持ちを絶えず忘れずに今を生きて欲しい。自分自身のことだけでなくみんなのことを考える人になって欲しいという願いがここにはあります。

12月のこの時期に思い出す詩、保護者の皆さんに伝えたくなる詩があります。

松田明三郎という牧師の書いた「星を動かす少女」。

 クリスマスのページェントで 

 日曜学校の上級性たちは三人の博士や、牧羊者の群や、マリヤなど、

 それぞれ人の目につく役をふりあてられたが、

 一人の少女は誰も見ていない舞台の背後にかくれて星を動かす役があたった。

 「お母さん、私は今夜、星を動かすの。見ていて頂戴ね」

 その夜、堂に満ちた会衆はベツレヘムの星を動かしたものが誰であるか

 気づかなかったけれど、彼女の母だけは知っていた。

 そこに少女の喜びがあった。

 舞台の後ろで星を動かす役、それは決して華々しい役ではないけれど、とても大切な役目の一つです。それを熱心に、純真に演じようとする少女の姿。そして、そのことを全信頼を置いている親にむかって喜びを持って伝えている少女の姿があります。

「見ていて頂戴ね」と言われた時、あなたならどう応えるでしょう。あなた自身もこのような星の役、人には知られないけれど大切な役目を負っていることもあるでしょう。それをわかってもらえることは大いなる喜びです。

 12月、イエスキリストの誕生を喜びあう時です。しかし、現実にはそのイエスキリストが誕生した地、パレスチナでは戦争が起きています。互いに愛し合いなさいと伝えたイエスキリストの愛を理解し実践できない現実、罪がそこにはあります。戦争とまではいかないまでも、同じような罪を持つ、互いに愛し合うことができない自分自身もいます。

 パレスチナでの惨劇を遠い地でのことと思わずに自分自身の中にもあることとして、クリスマスを通じて一人でも多くの人と平和を願い、祈りたいと思います。