信じて待つ 園長 佐 竹 和 平
「愛はすべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐えます」と聖書、コリントの信徒への手紙一 13章7節にあります。キリスト教式の結婚式では牧師が読み上げることの多い聖書個所なので聞いたことがある方もいるかと思います。
子どもを育てる営みは、この愛をもって行われるものです。そしてその愛とは、忍び、信じ、望み、耐えるものだと聖書は語っています。この「耐える」とは、「待つ」ということでもあるのではないでしょうか。信じて待つこと、それが愛をもって行う子育てなのだと思います。
そこにいる親や保育者が、何もせずにただ待っているわけではありません。親として、保育者として、その子にふさわしい環境を整える責任があります。過保護や過干渉になりすぎず、他の子と比べるのでもなく、今その子にとって何がふさわしいのかを考え、環境を用意する。その環境の中で、子どもが育っていくことを信じて待つことが大切なのだと、改めて感じています。
この時期、園庭ではなわとびに取り組む子どもたちの姿が多く見られます。なわとびカードがあり、基準をクリアするとシールを貼ることができます。練習を重ねる中で、「何回飛べたよ!」と嬉しそうに報告してくれる子どもたちの表情は、とても生き生きとしていて、誇らしげでもあります。
2月に感じる子どもたちの成長は、4月の頃とはまた違った形で現れます。なわとびができるようになった、こまが回せるようになったなど、「できるようになったこと」が増える、分かりやすい成長があります。これはこれで、とても喜ばしいことです。それ以上に嬉しく感じるのは、その根っこにある心の育ちです。失敗しても諦めずに成功を目指して挑戦し続ける姿。順番を待てるようになったこと、友だちを助けられるようになったこと、泣かずに気持ちを切り替えられるようになったことなど、特定の出来事ではなく、日々の中で感じる心の成長に気づいたとき、私はとても嬉しい気持ちになります。
成長の姿は、一人ひとり異なります。だからこそ、人と比べるのではなく、その子自身の成長を純粋に喜ぶことが、保護者や保育者にとって大切なのだと思います。
寒さの中でしっかりと根を張る木々のように、子どもたちの内側でも、目には見えない確かな力が育まれています。これからの成長にとって、大切な「根っこ」が、今まさに育っているのです。