園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2025年 5月

 見えないものに目を注ぐ               園長 佐 竹 和 平 

 キリスト教保育の中で最も大切なことは「子どもが、自分自身を大切なひとりとして受け入れられていることを感じ取り」「自分自身を喜びと感謝をもって受け入れるようになる。」ことへと導かれることにあります。

 ドレーパー記念幼稚園の生活には「お祈り」「さんびか」「聖書の言葉」があります。そして、なにより、愛に包まれた人と人との交わりがあります。これらのことを通じて、自分自身が神様、家族、お友達、保育者に愛されている、大切なものだと感じ取って行きます。このことが生きていく上での出発点になります。このことを知るからこそ、自分自身が大切な存在だとわかるからこそ、目の前にいるお友達のことも大切な存在だということがわかっていくのです。

 キリスト教保育では「見えないものに目を注ぐ」という表現があります。新約聖書コリントの信徒への手紙に「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」とあります。目に見えるものは失ってしまうことがあるかもしれないけど、決して失うことのない目に見えない大事なものがあることを知らされます。

 字が書ける、絵が上手、鉄棒、なわとびが得意、製作が得意・・・悪いことではありませんが、このように目に見える成長の成果よりも、目には見えないものの中に大切なことがあることを思わされます。

 幼稚園という集団での生活の中で、子どもはお友だちと仲良くしようとする心、お友だちのことを心配する心、お友だちのことを勇気づけようとする心、出来ないこと、やったことのないことに挑戦する心を持っています。でも、まだ、その心が上手く表現できないでいる子もいるかもしれません。そんな時に教師はその目に見える表現されたもの、結果ではなく、目に見えない子どもの、その時の気持ちに寄り添い、その気持ちを育み、励ましていくのです。上手く出来た時だけでなく、上手く出来なかったときにも分かっていてくれる人がいる。子どもはこの事で安心と自信を得るようになります。

 見えないものに目を注ぐことを大事に日々の保育に取り組んでまいりたいと思います。