園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2022年 4月

はじめの一歩                    園長 佐竹和平

 ドレーパー記念幼稚園はキリスト教主義を掲げる幼稚園としてキリスト教保育連盟のカリキュラムに沿って保育を行っています。今年度の年主題聖句は「主がすべての災いを遠ざけて あなたを見守り あなたの魂を見守ってくださるように。あなたの出で立つのも帰るのも 主が見守ってくださるように。今も、そしてとこしえに。」(詩編121編7~8節)とあります。ウクライナとロシアの戦争の惨劇を見るにつけこのような災いがなぜ起こるかといら立ちと一方では不安を覚えます。コロナによる生活の抑制は長期に渡って子どもから高齢者まで苛めています。個人的には家族のこと、仕事や金銭的なこと、健康などそれぞれの災いが身の回りにあると感じている方もおられるでしょう。このような時代だからこそ、この聖書の個所が選ばれたのかと思います。神様どうぞ、災いを遠ざけてください、私たちをお守りくださいと祈り、願うものです。

 今月のカリキュラムのテーマは「はじめの一歩」とあります。子どもの生活は初めてのことが一杯です。子どもの中には、「初めてだからやりたい!」「やったことがないからやりたくない!」という葛藤もあるようです。園長の私が何か作業をしていると、それを見て子どもが「やらせて!」と言ってきます。ドライバーでネジを回していると「やらせて!」 釘を金槌で打っていると「やらせて!」と言ってきたりします。やらせてみると大概出来ません。やったことがないので出来ないのが当然です。手を添えて一緒にやると出来るようになります。「やらせて!」という子どもはこの時に何を考えているのでしょうか。実はやったことがないことなのに「できる」と思っているのです。根拠のない自信を持って「(わたしにもできる。だから)やらせて!」と言っているのです。このような根拠のない自信があると、新しいことに挑戦していくことができ、そこでの失敗や成功の積み重ねで根拠のある自信が育まれていくのです。子どもに「やらせて!」と言わせる環境を作り、この「やらせて!」に丁寧につきあっていきましょう。子どもが体験する「はじめの一歩」を励ましていきましょう。

 新入園の保護者の皆様、進級児の保護者の皆様にはこの4月をどのように迎えているでしょうか。それぞれに新しい環境に慣れないでいる方も多いことでしょう。大人ながらに「はじめの一歩」を歩き出している方もおられるでしょう。幼稚園としてはその一歩を多いに応援したい思いでいます。何かありましたら遠慮無くご相談ください。

 お子さんは新しい環境のなかで友だちを増やして行っていきます。保護者の方もクラスの保護者同士やサークルなどで友だちを増やして、ぜひ、幼稚園生活をお子さん共々に楽しんで欲しいと願っています。