園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2022年 2月

育ち合う仲間                園長 佐竹和平

 加盟している相和幼稚園協会内では新型コロナウイルスの感染状況などの情報交換をSNS上で行っている。昨年の9月ごろには、幼稚園を休園にして保健所により濃厚接触者のPCR検査をしたなどの報告がいくつかあった。それも10月以降は全くなくなっていたのだが、今回の感染爆発が始まりだした、1月20日頃から、頻繁に情報が入ってくるようになった。今、多くの幼稚園が厳しい状況に置かれている。早くにこのような事態が収束するよう、みんなで祈りを合わせたい。

 さて、2月となり来月には年長さんは卒業となります。まだ、一カ月以上もありますが、卒業のための準備が少しずつ増えて行き、否が応でも意識が高まります。年少、年中も4月からの進級に期待を持っている子もいます。1年、2年、3年とそれぞれ共に過ごしてきたこの時を顧みるに育ち合う仲間ということを思わされます。集団での生活の中でこそ得られる育ちあう仲間です。仲間同士の中ではどんなことがあったでしょうか。一緒に笑う、喜ぶ、泣く、食べる。走る、踊る、歌う、作る、祈る。時には互いに競い合う、言い争ってけんかして、仲直りして、助け合ったり。最初は全く知らない関係だったのに、少しずつ認め合い、少しずつ一緒に過ごせる時間が増えた仲間です。そのような子どもたちの姿を間近に見て過ごしてきた保育者もまた共に育ち合う仲間であり、多いに子どもたちに育てられた年月でした。子どもたちには卒業、進級と環境が変る中にあっても、この時、この場所で育ち合った仲間を土台として、新たな育ち合う仲間を作っていってほしいと願っています。

 親と子の関係もまた育ち合う仲間なのだと思います。長引くコロナ過で親も子もそれぞれに精神的に追い込まれていることもあります。自分自身の忙しさにより子どもと共に過ごす時間が少なくなってしまっているかも知れません。親の生活環境が変ってそのしわ寄せが子どもに行っていることもあるでしょう。親として子どもに時にはイライラし、声を荒げたりするときもあるかもしれません。しかし、子どもの思い、子どもの願い、子どもの感情、子どもの価値観、子どもの生活を尊重すること、認めてあげることは忘れないでほしいと思います。大切な我が子です。育ち合う仲間です。仲間とは相手のことを信頼することが出来なくてはなりません。子どもが仲間としての親を信頼しています。親はそのことを忘れずに、子どもを信頼してあげましょう。子どもが親を信頼し、親も子どもを信頼する。それが仲間であり家族ということでしょう。皆さんの家族が信頼し合える仲間、家族であり、そのような中で子どもには育って行って欲しいと願っています。