園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2021年 2月

つながる  ~愛~             園長 佐 竹 和 平 

 2月の主題は「つながる」となっています。幼稚園で「つながる」と言えば、場所の移動の時に年少のひよこ組さんが電車になって、つながって移動する場面があります。  

 おもちゃの電車やミニカーを連結させたりの遊びもあります。これは物理的(空間的)なつながりということになります。他には時間的なつながりもあります。毎日の積み重ねがあって、今日の1日があります。一年前はイスに座って人の話を聞くことができなかった子どもたちが、一年経って、イスに座って人の話を聞けるようになっています。入園当初は自分の言いたいことも言えませんでした。少しずつ自分の言いたいことが言えるようになって、更に、他の子の意見とも調整をつけられるようにまでなっている姿があります。突然に今日の姿が現れるわけではありません。つながっているのです。昨日があって今日があり、今日があって明日があります。時間的なつながりは成長の姿を現しもします。

 

 さて、もう一つの「つながり」は精神的なつながりとなります。心と心のつながりです。お互いが信じ合うことです。キリスト教ではこのことを「愛」と言います。

「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。」と聖書(ヨハネによる福音書15章)に記されています。イエス様はご自分のことをぶどうの木にたとえ、私たちにこのぶどうの木につながっていなさいとおっしゃいました。「人がわたしにつながっており」で物理的なつながりを示し、「わたしもその人につながっていれば」で精神的なつながりを示し、最後の「その人は豊かに実を結ぶ」で時間的なつながりを示しました。「豊かに実を結ぶ」までのつながり合うことの大切さを表しています。

 幼稚園では一年の終わりに、保護者、教職員による文集「ぶどうの木」を毎年、発行しています。タイトルは上記の聖書箇所によるものです。ぶどうの木は子どもと保護者と教師、幼稚園の今までのつながりを確認し、その成果を喜びあうものにもなっています。何年かして、お子さん自身が大きくなり、ご自分でその文集を開くときが来るかも知れません。そのときに改めてお子さん自身がつながりを、愛を再確認するかも知れません。時を経て、ぶどうの木がつながり、愛を蘇らせるのです。とても素敵なことだと思います。

ドレーパー記念幼稚園は多くの実をもたらす、つながり、愛を大切にしたいといつも願っています。