園だより 園長からのメッセージ

毎月、発行している園だより 園長からのメッセージ

2019年 2月

遊びを通じて子どもは何を学んでいるのか         園長 佐 竹 和 平 

 朝の園庭での外遊びの時間に年中の男の子に「園長先生・・新しいゴミ捨て場作るから来て~」と声をかけられた。連れて行かれたのは鉄棒の前。そこにゴミ捨て場つくるというので、その子は穴を掘り始めた。こういう遊びは面白い。一人で始めた遊びでも夢中になって、楽しそうに遊んでいると友だちが関わってきます。そうすると違ったアイデアも出てきたりして遊びが更に深まります。最初は穴だけだったのが、そこに入れるゴミ、ゴミを収集する人、物が必要になったりするのです。意見を出し合い、創意工夫をして共に遊びを造り上げていくことになります。こういう遊びを通じて子どもたちは多くのことを学び、成長していきます。子どもが主体的に自由に遊ぶことができる、自由に遊びを選び取ることができる環境、文化、雰囲気が幼稚園にあると子どもは安心して遊べるようになるのです。

 幼稚園教育要領には幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿というものが記されていて、遊びを通じて成長して欲しい姿が具体的に記されています。わたしたち大人が気付くことができないこともあるほど、子どもは遊びを通じて多くのことに気づき、学んでいるのです。この自分で気づいて、自分で考え、自分で行動した経験がその後の人生における生きる力の基となるのです。

                                       

 

幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿

  • 健康な心と体  
  • 自立心  
  • 協同性  
  • 道徳性・規範意識の芽生え 
  • 社会生活との関わり  
  • 思考力の芽生え  
  • 自然との関わり・生命尊重  
  • 数量・図形、文字等への関心・感覚  
  • 言葉による伝え合い 
  • 豊かな感性と表現

  

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 写真は2月4日(月)の朝。コーナー遊びで大繩を行っているときのものです。楽しそうに遊んでいる姿ですが、この遊びをするために既に習得している姿もあり、また、この遊びを通じて習得するものもあります。子どもたちはこの遊びを通じて何を学び、何を習得しているのでしょうか。上記の10の姿の何に当てはまるか保護者の皆さまにも考えていただくと、遊びに関する理解が深まるかと思います。